すごもりシネマ

お家(時々、映画館)で観てきた映画の個人的な感想

No.008 『銀平町シネマブルース』|月2本は映画館で映画を観ると決めたから

生活水準の基準は映画鑑賞にあり

お題「始めるVS続ける 得意なのはどっち?」ということで、結論から言いますと私は“始める”方が得意だと思います。

根が好奇心旺盛なので興味を持ったことはまずやってみる、始めてみるという感じです。そして、その始めたことを継続して続けられているものがどのくらいあるのか?そこが私の課題です(笑)

(C)2022「銀平町シネマブルース」製作委員会

映画『銀平町シネマブルース』は某ジャンルではそこそこ名の通った映画監督が、あることをきっかけに映画への情熱を喪失し、放浪生活をして金策が尽き、気づけば思い出の土地に来て、映画館の支配人をはじめ街の住人たちの情けで立ち直っていく物語です。

この映画の中に映画好きで、月2本は映画を観ると決めている、路上生活者の男性が出てきます。その日食べるにも困る彼がなぜ、月2本の映画を観るためにお金を捻出するのか?

“人として”の尊厳を保つためのモチベーションなのだと私は思いました。路上生活者なので普段は恥も外聞も捨て、地べたを這うような生活をしつつ、好きな映画を観ることで、人間の魂は失わないようギリギリのところで踏ん張っているようでした。

私が“月2本は映画館で映画を観る”と決めた理由

私が映画ライターとして活動を始めたのは2019年からです。

最初は既に公開されている映画のレビューが中心で、テレビや映画配信サイトの放映に合わせ作品を紹介したり、逆に鑑賞したあとに考察できるよう、テーマに沿った考察記事などを書いていました。

そして、そのうち新型コロナのまん延によって、映画館での上映作品が減り、まさに動画配信サイトでの鑑賞者に向けられたレビューが中心になりました。

もともとは映画館での鑑賞が好きな私でしたが、徐々に配信サイトで鑑賞することに慣れ、制限付きで映画館での上映がされても、外に出ることも億劫になりつつ・・・、このブログ名も「すごもりシネマ」としたわけです(笑)

ただ、2022年の夏、外出を制限していても私はコロナに感染しました(夫や息子が感染)。家にいる生活に慣れていたはずなのに、病気で家にいることの苦痛を味わった私、映画館で見る予定にしていた映画も観に行けず「これではダメになる」と強く思いました。

自由になるお金が少ないという現実はあるものの、できるだけ外に出て歩くことが人間らしさを保てるのだと実感しました。

2023年2月『銀平町シネマブルース』を観て

実は2023年の私のスローガンも「月2本は映画館で映画を観る」と決めて始まりました。それをさらに後押ししてくれたのが『銀平町シネマブルース』です。

路上生活者の男性が「意地で月2本は映画館で映画を観る」と言った気持ちが、私の気持ちにリンクしないわけありませんでした。

月2本の映画を観るための自由な時間とお金・・・こんな些細な習慣でも心は豊かになり、健康を保てると実感できました。

現状では月何本も映画館では映画を観れませんが、映画配信サービスは契約しているので、なんとかサイトの方でも紹介できれば・・・と、思っている次第です。

(※大人の事情で旧作はあまり取り扱っていない)

 

まとめ

20230210_銀平町シネマブルース.karasawa

『銀平町シネマブルース』は主人公だけではなく、老舗映画館の存続の危機も描いています

ようやく行動規制が解除され、映画館を訪れる人も徐々に戻ってはいますが、そもそも映画館で映画を観る人が減っているので、良い作品を良い形で紹介し、少しでも興味を持ってもらえるよう、映画ライターとして頑張りたいと思った作品です。

また、文化や社会の違う国の映画には解釈がわからなかったり、日本人の感覚で理解されず、敬遠されてしまっている作品も多く見受けられます。

ホラーなどもわりと敬遠されがちなジャンルだと思いますが、私なりの解釈で紹介し壁を取り払えたらいいなと考えています。

『銀平町シネマブルース』は私にライターとしての意欲をかき立ててくれた作品であります。そして、「月2本は映画館で観る」これは引き続き続けていきます♪

 

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